ティンダロスの猟犬はどんな姿をしているのか?
旅雨さん(id:servitors)が曰く――
シアエガの瞳に関してですが、過去書かれた作品の知識があればいいのは間違えないですが、それを踏まえて何色でも良いと思います。ティンダロスの猟犬が、犬じゃないのに猟犬になったみたいに。
— 旅雨(クトゥルフ神話情報ブログの中の人) (@DHKNS) 2013年1月6日
エディ=C=バーティンの原作におけるシアエガは緑の眼だが*1、それはさておきティンダロスの猟犬の話である。この猟犬が怪物と呼ばれるのは比喩的な意味からだけではなく、いささかなりとも猟犬を想起させる外見をしていると主張したのは誰なのか。フランク=ベルナップ=ロングの"Gateway to Forever"*2ではティンダロスの猟犬が次のように描写されている。
いまや砂漠の彼方に5頭の怪物がいた。その動きは敏捷であり、ひどく不自然で怖ろしく見えた。外観はおぼろげながら狼めいており、牙を鳴らす顎と燃え上がる眼を備えていたが、彼らが前進してくるにつれて姿が変化した。あたかも宇宙のあらゆる邪悪が一瞬ごとに彼らを変貌させ、ますます破壊的に怖ろしくしているかのようだった。
すなわち、ティンダロスの猟犬がイヌ科動物っぽい見た目になることもあると述べたのはロング本人だったわけだ。余談だが、ティンダロスの猟犬はウィリアム=バロウズやロジャー=ゼラズニイの作品でも言及されるなど、クトゥルー神話大系の怪物の中でも特に高い注目度を誇っているように思われる。
- 作者:Price PhD, Reverend Robert M
- 発売日: 2008/12/31
- メディア: ペーパーバック