最近エンターブレインから刊行された『クトゥルーの子供たち』について、訳者の森瀬繚さん(id:molice)がツイートしている。
#cthulhujp クトものの翻訳では、こういう具合に「他の作品、文章の参照が不可避な文言」が多く、ひとにぎりの翻訳者に集中しがちなのがよくわかりました。ザルナック博士の口調など、とある有名キャラクターのセリフをもじった箇所に気づかなければ……。
— 森瀬 繚@ブライアン・ラムレイ『幻夢の英雄』刊行決定! (@Molice) 2014年9月14日
「とある有名キャラクター」とはフー=マンチューのこと。アントン=ザルナックが彼のセリフをもじった箇所があることは、フィリップ=ホセ=ファーマーの公式サイトに掲載されているリック=ライの記事が典拠となっている。この記事の存在を私が森瀬さんとのチャットで教えたところ、急いで訳註に突っこむことになったのだ。*1
www.pjfarmer.com
リック=ライの記事はこちら。『クトゥルーの子供たち』には私のmixi日記からそのまま転載した文章があったりして、今にして思えば泥縄の作業だった。
- 作者:リン・カーター,ロバート・M・プライス
- 発売日: 2014/08/30
- メディア: 単行本
追記
誤解のないように付け加えておくが、私のmixi日記の文章を『クトゥルーの子供たち』で使用することは当方も事前に諒解済である。ごくささやかな註記に過ぎないが、それでも使ってもらえたことは光栄だった。
*1:教えたというと偉そうだが、ザルナック博士の言葉に元ネタがあるのではないかと察知していた森瀬さんの慧眼はさすがだと思う。