新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

人工プリオンの恐怖

こうなるともう、牛海綿状脳症(BSE)なんかも『インスマンスを覆う影』におけるダゴンと人間の混血種である「インスマス魚人」と同じ様な病気で、それを蔓延させんとする深きものども・旧支配者(吉野家)の陰謀である。

てすかとりぽか 『クトゥルー神話 ダークナビゲーション』

 BSEを深きものどもが生物兵器として使っているという話を書いた作家は実在する。ブライアン=ラムレイの"The Taint"という短編に「超即効性プリオン」が出てくるのだ。これはインスマスの研究所で開発されたもので、投与された人間はクロイツフェルト=ヤコブ病そっくりの症状を起こして死亡するということになっている。
 "The Taint"は前にSFマガジンの特集で紹介したことがあるが、イングランド海浜の寒村を舞台とし、深きものにも人間にもなりきれなかった少年の哀しみを重厚な筆致で描いた作品である。そして最後に衝撃的などんでん返しがやってくる良作なのだが、そこに「恐怖の人工プリオン」が紛れこんでいるあたりがラムレイらしい。

The The Taint and Other Novellas: The Taint and Other Novellas. by Brian Lumley Best Mythos Tales No. 1 (Cthulhu Mythos)

The The Taint and Other Novellas: The Taint and Other Novellas. by Brian Lumley Best Mythos Tales No. 1 (Cthulhu Mythos)