新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

我はクトゥルー

 前回に引き続き、ニール=ゲイマンの話である。ゲイマンには「我はクトゥルー」と題する掌編があり、気前のいいことに公式サイトで無償公開してくれている。
Neil Gaiman | Cool Stuff | Short Stories | I Cthulhu
 題名の通り、大いなるクトゥルーを主人公にした一人称の作品である。クトゥルーは自分の生い立ちと日常を淡々と語り、「それではショゴスに餌をやりに行くとしよう」という言葉で話は締めくくられている。大変おもしろいのだが、これに日本語に訳すとしたら一体どんな口調にするのがいいのだろうか。私には見当もつかない。
 ちなみに今後の予定を聞かれたクトゥルーは「未知なる永劫の果てるときになったら、この惑星の文明を滅ぼし、それから里帰りして子供でも産もうかなあ」などと答えている。つまりクトゥルーは婚姻適齢前の女の子なのだった。