新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

九尾の狐とクトゥルー神話

フレデリック=J=メイヤーの詩から引用する。 溌剌たる乙女は誘う 紅玉髄の屠場には人の心臓 魂と肉体と 指は苦痛の如く疾く 暁は静謐に 骸は虚ろに 噴き出るは紅 土に塗れて真珠の如く 人化の術は成就せり KuMiHo - Zhar Liturgy #4 by Frederick J. Maye…

祭壇と蠍

ロバート=E=ハワードに"The Altar and the Scorpion"という掌編がある。ヴァルーシアの大王カルが主役のシリーズに属する作品だ。 廃墟と化しかけている神殿で、一人の少年が祭壇の前に跪いているところから物語は始まる。祭壇の上に安置されているのは巨…

シンクロニシティとか何とか

ブライアン=ラムレイに"Synchronicity or Something"という短編がある。1980年代に書かれた作品で、クトゥルー神話TRPGが絡んでくる点が興味深い。たぶんクトゥルー神話作品の範疇に入るだろうと思うのだが、あるいはメタ神話作品と呼ぶべきかもし…

君が邪神を見るとき、邪神も君を見ている

ブライアン=ラムレイの初期の作品に"Recognition"というクトゥルー神話短編がある。1977年、ラムレイがまだ英陸軍の准尉だった頃に発表された作品で、1981年に発表された。 マリオット卿が新しく買った地所は呪われているという噂だった。転売する…