新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

偉大なる御先祖様

 ラヴクラフトがダーレスに宛てて書いた1936年6月5日付の手紙から。

天文学のことですが――最近、これまでの人生で一番おもしろい家系上の発見をいたしましたよ……コペルニクスの学説を英国に紹介したエリザベス朝の天文学者が自分の11代前の先祖であることを偶然にも初めて知ったのです! 常にアマチュア天文学愛好家だった人間にとって、これはまことに大発見です! 私は普段はそれほど家柄に関心があるわけでもなく、既存の系図からわかることで満足しています。先日、叔母に来客がありました――叔母と私にとって遠縁の親戚に当たる老婦人でして――そのジョン=フィールドという天文学者が私たちの共通の先祖であることを大いに誇っていいという話をしてくれたのです。

 ラヴクラフト天文学の愛好家だったので、自分の先祖に有名な天文学者がいると知って喜んでいる。なお、このジョン=フィールドという人はジョン=ディーの友人だったらしいのだが、『ネクロノミコン』を英訳したのがディー博士であるという設定をフランク=ベルナップ=ロングがこしらえたのは偶然の一致のようだ。