新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

目指せ大幹部

 クトゥルー神話TRPGといえば、普通は探索者が旧支配者の眷属や暗黒教団に立ち向かうゲームだ。だが、邪神を崇める組織の一員としてPCが活動する商業シナリオも存在する。『デルタグリーン』シリーズのサプリメントEyes Only に収録されている"Roleplaying in the Fate"がそれだ。
 フェイトは魔人スティーヴン=アルジスに率いられる魔術結社で、ニューヨークを拠点とする。ネットワークと呼ばれる犯罪組織を自在に操って暗黒帝国を築き上げ、クトゥルー神話TRPG史上最強の組織といわれるほどの実力を誇る。"Roleplaying in the Fate"では、PCはそのフェイトの幹部候補生として日々を過ごすことになる。
 フェイトの幹部候補生の務めは魔術の習得と実践であり、さらにネットワークの活動に従事して犯罪に手を染めなければならない。想像に難くないだろうが、日々の仕事をこなしているだけで狂気にどんどん近づいていく。潰れてしまわないよう気をつけながら実績を上げ、競争相手を蹴落としていく必要がある。もしも途中で精神が崩壊すれば最下級の雑用係に格下げされ、そのまま一生を終えることになる。
 まあ際物としかいいようがない。フェイトの中堅幹部に任命された時点で一応ゲームクリアということになるのだが、そこから大幹部までの道のりがまた遠いのだった。