新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

ラヴクラフトのお正月

「フランク=ベルナップ=ロングと一緒に初詣に行って、それから雑煮を食べました」
というのは嘘。以下の引用はラヴクラフトがダーレスに宛てて書いた1935年1月12日付の手紙から。

12月30日にロングを訪問し、1月8日まで楽しい旅行をしていました。バーロウもワシントンから来てくれたので、まるで大会のようでしたよ。ごく幼いとき以来バーロウは大都会に来たことがなかったそうなので、ロングと私はいろいろな博物館や画廊や書店に彼を連れて行ってあげるのに大忙しでした。私が到着したのと同じ日、この祭に参加するためにワンドレイ兄弟も駆けつけてきました──ドナルドはカリフォルニア旅行の途中で立ち寄り、ハワードはセントポールから直接やってきたのです。兄弟は二人してグリニッジ=ヴィレッジのアパートに部屋を借りています──このことは君も本人たちから聞いておられることでしょう。一族郎党勢揃いでしたよ。1月3日にロングのところで集まりがあり、15人が参加しました。顔ぶれはモートン・ラヴマン・リーズ・カーク・ワンドレイ兄弟・タルマン・バーロウ・クライナー・ロング・コーニグなどです。別の日にはラヴマンのところで集まり、クラーク=アシュトン=スミスの絵を400点近くも鑑賞して大いに楽しみました……私は1922年以来それらの絵を見たことがありませんでしたし、他の人たち(ロング・バーロウ・ワンドレイ兄弟)は一度も見たことがありませんでした。書店巡りのことですが──私はルイスの『マンク』を1ドルで買いました。ところがバーロウ坊やは私より上手で、レイノルズの『人狼ヴァグナー』の美麗な初期版を15セントで見つけてきたのです! ほぼずっと天気に恵まれていました──寒すぎて気分が悪くなった日は2日しかありませんでした。

 楽しそうだ。