新・凡々ブログ

主にクトゥルー神話のことなど。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

猫と髑髏

カトゥロスが登場するハワードの作品は「スカルフェイス」以外にもある。ヴァルーシアの大王カルを主役とする"The Cat and the Skull"がそれだ。ただし「スカルフェイス」のカトゥロスが"Kathulos"と綴られているのに対し、"The Cat and the Skull"のカトゥ…

カトゥロス

ラヴクラフトの「闇に囁くもの」には「ルムル=カトゥロス」への言及があるが、一体これは何者なのか。C.A.スミスは1937年4月13日付のダーレス宛書簡で「一部もしくは全体がロバート=E=ハワード由来」と説明している。いかにもハワードの作品…

トンプソン事件

ちょっと、簡単にクトゥルー神話の紹介をしてみました - Togetter とてもわかりやすい解説なのだが、C=ホール=トンプソンの「深淵の王者」にダーレスが圧力をかけたというのは厳密には正しくない。ダーレスが苦情をいうきっかけとなったのは「深淵の王者…

猛禽の影

レッドソニアといえば、アメコミや映画で活躍する女戦士だが、彼女には元ネタとなった小説が存在する。ロバート=E=ハワードの"The Shadow of the Vulture"がそれだ。この作品はマジックカーペット=マガジンの1934年1月号が初出で、現在は公有に帰し…

「ダゴン」余話

C.A.スミスが師匠のジョージ=スターリングに宛てて書いた1923年2月9日付の手紙より。 僕自身は何も書いたことがありません。ですが、僕の知り合いが送ってくれた小説がここにあります。彼はH.P.ラヴクラフトといって、ラヴマンの友人です。ポ…